もし海外で、犬や猫にひっかかれたり、かまれたりしたら本当に危険です。
一番心配なのは狂犬病です。
日本では、犬の登録や予防注射が徹底されるようになり、狂犬病は撲滅に至りましたが、海外ではまだまだ注意の必要な感染病です。
狂犬病についての知識をもって旅行へ出かけましょう。
狂犬病とはどんな病気?
狂犬病とは、狂犬病ウイルスを病原体とする感染症です。
この感染病にかかった動物にかまれると、その唾液からウイルスに感染します。空気感染はしません。
人を含むすべての哺乳類が感染します。
発病するとほぼ100%死亡するという恐ろしい病気です。
唾液のついた爪でひっかかれた場合も危険です。
主な症状は、発熱・食欲不振・傷口の痛み・倦怠感・嘔吐などの初期症状が現れます。
ウイルスが末梢神経を介して、唾液腺で増殖します。水などの液体が飲めなかったり、興奮したり、精神錯乱状態に陥ります。
昏睡期には呼吸障害により死亡に至ります。
かまれたらどうしらたいいの?
すぐに傷口を洗いましょう。水と石鹸で良く洗います。止血はしないでください。
そして、病院へ行きましょう。
海外保険に加入しているならば、保険デスクへ連絡すると最寄りの病院を紹介してくれます。
医療費を申請するためにも、保険デスクには連絡しておきましょう。
24時間以内に狂犬病ワクチンの接種を受けてください。
「ネコにかまれた」と言えばふさわしいワクチンを出してくれます。
狂犬病と言うと犬をイメージしやすいですが、哺乳類の動物はすべて感染する可能性を秘めていますので、犬でもネコでも、サルでもコウモリでも、接触があった場合は処置をしましょう。
接触にも程度があります。触ったり、皮膚の上をなめられたり等の正常な接触は処置不要です。
しかし、出血まではしていないものの皮膚をかじられたり、ひっかかれたりした場合はワクチン接種をしましょう。傷口をなめられた際も処置してください。それ以上の損傷を受けた場合は緊急に対処して下さい。
ワクチンは全部で5回接種します。かまれた当日、3日、7日、14日、30日です。
私も、中国でワクチン接種をしました。
中国人の友人がネコを飼っていまして、可愛くて、触りたくて、嫌がっているのに無理に触ろうとしちゃったんです。
かまれました・・・(+o+) 自業自得ですね・・・(+o+)
大丈夫かなとも思ったんですが、友人にも病院に行ってくれと言われましたし、何かあってからでは遅いと思い、近くの地元の病院へ行きました。
病院の入り口に「疫苗(yi4 miao2)」(ワクチン)と書かれた大きな看板がありました。「みんな犬猫にかまれるのかしら?」と思いながら中に入ると、人がいなくてガラガラ。ちょうどお昼時で先生もいませんでした。
受付を済ませて先生の戻りを待ちます。が、戻ってこない。お昼休憩はとっくに終わってるだろ!と思っていたころにお戻りに。
無事に第1回ワクチンを接種。「3日目にまた来るように」と言われました。
私はてっきり1回で済むと思っていたので、全部で5回も受けると聞いてびっくりしました。やはり、事前に知識があった方がいいですね。
最初の時に5回分の料金を払っていたらしいので、2回目以降は病院に行くだけで、お金はかかりませんでした。
私の場合、長期滞在中だったので、5回全部同じ病院でワクチン接種ができました。
もし短期の旅行であれば、滞在中に受けられるだけ接種し、残りは帰国後日本で受けることになります。
帰国後の接種分も保険でカバーされますので、忘れずに受診してください。
1回目のワクチン接種後は少し気持ちが悪かったですが、薬が効いていたという事でしょう。その後は、何の症状も出ずに健康に過ごしております。
まとめ
私は、「狂犬病にかかっている動物は狂ったようになっているから、それ以外は大丈夫だよ」という、中途半端な情報で海外に出ておりました。
その後調べてみると、狂犬病にかかっていてもおとなしい時もあるらしく、安全とは限らないとの事でした。適当な情報は大変危険だなと感じました。
渡航中はむやみやたらと動物に接触しないことが一番の予防策です。事前に予防接種を受けてから旅行することもお勧めです。
かまれてもワクチンで対処できますので、慌てずに迅速に対処しましょう。